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ブログ 回るメロンパン

ラノベの感想とか(予定)

『混沌とした異世界さんサイドにも問題があるのでは?』 旭蓑雄 電撃文庫

ラノベ 感想 電撃文庫

混沌とした異世界さんサイドにも問題があるのでは? (電撃文庫)

 電撃文庫の『混沌とした異世界さんサイドにも問題があるのでは?』読みました。

 

 異世界に転移してしまった主人公が、尻尾がないラミアなどアイデンティティが崩壊気味な亜人デミヒューマン)の女の子たちとパーティを組んで生活していく話です。

 

 

 ブログを始めてから最初のラノベ感想記事です。

 

  著者は旭蓑雄さん。先日、Twitterでプレゼント企画をされていて、応募したところ、本を頂いてしまいました。ありがとうございます。読み終わってから気付いたのですが、表紙の裏にサインが入っていて嬉しかったです。大切にさせていただきます。

 

 旭蓑雄さんの作品は今年の7月にも『フェオーリア魔法戦記 死想転生』が出ていました。デビュー作『レターズ/ヴァニシング 書き忘れられた存在』からずっと追っていて、個人的にとても好きな作家さんです。

 

 それらの作品からは、設定が緻密に作り込まれていて骨太でシリアスな、ある種「ラノベらしくない」作風という印象を持っていました。今作ではそれがだいぶ抑え目で、読みやすいコメディタッチの異世界転移ものになっていたのは驚きました。しかし、設定や会話など文章のところどころに旭蓑雄っぽいセンスが出ていて楽しかったです。

 前々作『MOE―召喚しませ!おとめなえいたんご』が雰囲気としてはいちばん近いと思います。

 

 転移した先の世界では、他の世界からやってくる侵略者たちを撃退するため巨大な塔のダンジョンを建てており、それを完成させるためにいろいろな素材を調達してくる、「調達士」という職業があります。この調達士がテンプレファンタジーにおける冒険者のようなもので、主人公たちもこの職につくことになります。

 ダンジョンを攻略するのではなく作る側という、主人公の立ち位置がよくある異世界ものとは逆になっているのがおもしろかったです。

 

 メインヒロインであるオメガ(種族:ラミア)は主人公が異世界に来るときに尻尾をなくしていたり、サキュバスのドリーは寝るときに見る夢ではなく将来叶えたりするほうの夢が好きだったり、笑い上戸で泣かないバンシーのティアなど、その種族のイメージをことごとく裏切っていきます。

 それらのキャラクターたちのハイテンションさ、混沌とした異世界の設定に主人公はツッコミが追い付かないといった感じで楽しかったです。

 

 続くとしたらこの調子でいくのか、「レターズ/ヴァニシング」や「フェオーリア」のようにシリアスな方向にいくのか、どちらにせよ楽しみなので続巻も出てほしいと思います。おすすめです。